CESが終わって、もう一ヶ月がたとうとしている。今年は、特に40周年という記念の年で、ますます規模が拡大していたようだ。今日、ニューヨークタイムズで1月6日付けの気になる記事を見つけたので、紹介したい。
アメリカのある中小IT企業であるDiego社にとって、
CESは一年で最も多くの可能性を秘めているイベントだ。数日間にわたり、同社にとって顧客や販売パートナーとなりうる人達で街は埋め尽くされる。
しかし、その機会をつかむためのコストもまた莫大だ。広大なコンベンションセンターの中の65平方メートルのスペースを借りるだけで300万円。ブースの装飾やその運営にまた数百万円。それに約30人の従業員のホテル代が一泊一人35,000円(なんと通常の三倍以上!)。それにベガスまでの交通費、ベガスでの食事代。おまけに会場でのバナー広告に50万円。
創立8年のCE向けソフト開発のこの会社は、
CESのために6,000万円から一億円を使うというから驚きだ。果たして出展する必要があるのか?経営陣はいつも疑問に思ってるという。しかし、それには目をつむって、この
CESへの出展に二の足を踏むことはないという。しかし、増え続けるコスト、業界内で聞こえてくる揶揄の声や不協和音など、中小企業にとって
CESへ参加するかいなかの岐路に立たされているといえる。
CESは、主催者であるCEA/Consumer Electronics Associationに一回で100億円近くの売り上げをもたらす。今年最大のスペースをとったSamsungは、約2300平方メートルの場所代だけでCEAに約一億円払っているらしい。一世を風靡したCOMDEXが消え去ったのとは、対照的に今もなを発展を続けている。ラスベガス市によると
CESにより、街に250億円以上のお金が落ちるという。この額は2001年に比べ40%も伸びている。
出展するためには、これだけ費用がかさむ。もちろん、費用をセーブできる面もある。展示会に出れば、そこで顧客の多くに会える。それぞれ個別に出張することを考えると時間と旅費の大幅なセーブができる。また、中小企業にとっては、普段は会うことが難しい企業の責任者にも会えて、話がまとまることもある。しかし、それは出てみないことには、分からない。大きな賭けとなる。
多くの企業にとって、
CESへ出展することは、甘くて、苦い。来場する側も同じ。交通渋滞、ホテル代の高騰、広すぎる会場。それでは、なぜそれほどまでに多くの企業は
CESに出展し、そして14万人もの来場者は来るのか?理由はとっても簡単「これを超える展示会が見当たらない」という理由だけなのか?
CESは、最近はデジタル
家電に焦点があたる傾向があるが、実は昔ながらのホームオーディオ関連やカーオーディオなど発祥の年から受け継がれてきたジャンルには、確固たる顧客がついている。昨今のデジタル
家電ブームで、大きく膨らんでいる展示会に、こうした昔からの出展者が背を向けてしまったらどうするのだろうか?
デジタル
家電とオーディオ製品の出展者とバイヤーや明らかに違っている。この二つのジャンルをもはや一緒におこなう意味は、なくなっていると思う。
日本のCEATECに比べ、
CESは試作品やコンセプト展示は圧倒的に少ない。日本や韓国の来場者にとっては、もうすでに見たことがある、知ってる製品がほとんどであろう。デジタル
家電は、もっともっと先進的な要素を追及しないと、それらの人達を引き付ける事はできない。そして、それと同じように、オーディオ製品を目的に来る人達には、もっと費用が安く、混雑してなく、ゆっくり見せてあげることがとても重要であろう。
CESはCOMDEXの轍を踏まないという保証はどこにもない。